20年間に渡り、テレビ番組を録画して、ホームページ上で無断で販売したとして、
無職の男性が(64)が書類送検されたそうです。
言うまでもありませんが、テレビ番組の著作権も著作権法により守られています。
自ら制作した番組自体にも著作権は存在しますが、テレビ局などの放送事業者には、「著作隣接権」という権利もあります。
著作隣接権とは、放送事業者などの著作物を公に広めるのに重要な役割を果たしている者に認められた権利で、
番組を録画する権利(複製権)などがこれにあたります。
視聴者が番組を録画するには、原則として放送事業者の許諾が必要になるわけです。
もっともこれには例外規定があり、「個人や家庭で使用するための複製」
つまり個人や家族で番組を楽しむ目的であれば許諾は不要です。
ちなみに「家庭」の範囲ですが、血のつながりのある家族や同居している家族に限られず、
ごく少数のプライベートの友人間でも大丈夫だと解されています。
今回の事件は、ホームページ上で赤の他人に広く販売していたわけで当然に違法です。
ただ、地方や海外に住んでいて見ることが出来ないなどの一定のニーズがあるのも事実。
最近はドラマのオンデマンド配信なども徐々に増えてきましたが、
見逃したら二度と見ることが出来ない番組がまだまだ多いです。
警察のサイバーパトロールが発見して摘発となったそうですが、
20年間も運営しているサイトを今まで見逃してきた警察の「パトロール力」に驚きです。
それだけ困っている人もたくさんいるわけで、スポンサーの問題もあるでしょうが、
テレビ局にはオンデマンド配信を充実させてもらいたいですね。