Suicaなど多数の電子決済手段が普及して、非常に便利な世の中になり、財布を取り出す機会は激減しました。
三菱東京UFJ銀行は、「MUFGコイン」という独自の仮想通貨を来年秋を目処に「発行」するそうです。
仮想通貨の扱いに関しては様々な議論がありましたが、
今年3月、それまでの「モノ」としての扱いではなく、「貨幣」として扱うとの資金決済法改正案を閣議決定しました。
貨幣経済社会において、通貨発行権というのは最も強力な権利です。
仮想であろうと、私企業が無制限に発行すれば、その国の経済を崩壊させることができますし
(JRがSuicaに無料で無限にチャージできるようにしたら、とんでもないインフレになります)、
発行会社が倒産したら紙キレすら残りません。
仮想通貨はテロの資金源になるということで世界的には規制が進んでいますが、
日本では対策が遅れており事実上野放しになっています。
法改正案では、仮想通貨を「一応」貨幣として扱うものの、
「交換の媒介(売買)」と「法定通貨と交換(換金)」のみの機能とするとの定義がなされました。
あくまで「交換」であり、「発行」ではないのが大きなポイント。
つまり名前は「通貨」ですが、事実上は単なる「商品券」ですよということ。
そう考えると、三菱東京UFJ銀行もただの「商品券」を販売しますよってだけの話。
Suicaもスマホ内臓の「商品券」ですから特に目新しいものではありません。仮想通貨といえば格好いいですけどね。
Suicaなど多くの便利な「商品券」がある中、今から参入して勝機はあるのでしょうか。
海外の方との送金やり取りには便利そうですが、日常生活レベルまで普及するでしょうか。
ただ「MUFGコイン」という名称はどうでしょう。
自分ならコンビニで「MUFGコインで」なんて言いたくありません。「Suicaで」のほうを選びますね(笑)