飲食店を探すとき、とりあえず食べログで点数や書き込みをチェックという方が多いかと思います。
どこの誰だか分からない人間がつけた点数や書き込みなど当てにならないという考えもありますが、
まったく情報なしに飛び込みで店に入るよりは確率的にマシです
(飛び込みにはまた別の楽しみがありますが)。
悪いことが書かれていれば、やはり少し躊躇します。実際、4点と2点の店があれば、
4点のほうを選びたくなるのが人間です。
失敗しても言い訳になりますしね(笑)
本当に良くない店ならいいのですが、
営業妨害を目的とした誹謗中傷も横行しています(それ専門で行う業者もあるとか)。
書き込みが多ければノイズは埋もれていきますが、小さいお店にとって、
一つでも悪いことが書かれてしまえば、営業存続に関わる大問題になりかねません。
否定的な書き込みの削除をお店が求めた今回の裁判、
最高裁は削除は認められないとの最終判断を下しました。
理由は、「飲食店側の意に沿わないとの理由で情報を削除すれば、
投稿者の表現の自由や消費者の情報にアクセスする機会を害する」とのこと。
どうもすっきりしませんね。
実は今回の裁判、もともと原告(お店)は投稿の削除を求めていましたが、
争点は「店の情報を勝手に載せていいのか」ということでした。
食べログはお店側が掲載申請するだけでなく、勝手に掲載するケースもあるようです。
それが許されるのか。
最高裁は、そもそも飲食店は公道に看板を掲げて広く一般に向けて営業しているのであるから、
ネット上に掲載されても我慢しろという判断をしました。
明らかな誹謗中傷は削除されるようですが、
どっちともつかないものや狡猾な「褒め殺し」などは野放しになっています。
ユーザーからすれば、否定的な書き込みも「真実なら」貴重な情報です。
結局は真実性の担保の問題ですが、レビュアーを「本名制」にするしかないかもしれませんね。
今後も飲食店の泣き寝入りは続きそうです。