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(16)要件③財産的基礎

Q.赤字でも許可を受けられる?

 

では、次に「カネ」の要件について説明いたします。

 

500万円以上という大きな工事を請け負う以上、万が一倒産してしまったり、

工事ミスの損害賠償が払えないということがないように、

ある程度の財産基盤・金銭的信用があることが求められます。

 

要するに、何かあったときの保険として、会社にちゃんとお金がありますよ

ということを証明する必要があるのです。いうわけです。

 

一般建設業許可の場合は、次のいずれかの条件を充たしている必要があります。

 

①決算書の「自己資本」の額が500万円以上あること。

②500万円以上の資金調達能力のあること。

 

 

まず①から解説します。

自己資本とは、法人の場合、決算報告書の貸借対照表の中の「純資産」の合計額をいいます。

簡単にいうと、会社の資本のうち、

 

返済の必要のないお金(=自分で用意したお金+利益で余った分)

 

ということです。

会社を設立したときに払い込んだ資本金の額ではありませんでのご注意下さい。

 

ですので、会社の収支が赤字であっても、

ここの数字が500万円以上であれば、許可要件を充たします。

儲かっているかどうかではなく、あくまでも財産基盤があるかどうかで判断されるのですね。

 

申請の際には、直前期の確定申告書と決算報告書(個人の場合は青色申告決算書)

を添付すればOKです。

 

なお、個人の場合は、

 

(期首資本金+事業主借勘定+事業主利益の合計額)

-(事業主貸勘定の額)

+(負債の部に計上されている利益留保性の引当金及び準備金の額)

 

の額になります。

また、会社を設立したばかりで、決算がまだ出ていない場合は、資本金の額などで判断します。

 


 

Q.決算書の自己資本が500万円に足りないと完全アウト?

 

次に②です。

 

自己資本が500万円もない場合でも、資金調達能力があると認められれば要件を充たします。

この資金調達能力とは、例えば、

・銀行に預金が500万円以上ある

・500万円以上の価値のある不動産を持っている

・銀行から500万円の融資を受けた

・銀行から500万円の融資を受ける約束を取り付けてある

などをいいます。

 

決算書上の基盤が弱くても、現実にキャッシュを持っていれば

金銭的信用があるとみなしてくれるのですね。

 

申請の際は、

・金融機関発行の預金残高証明書や融資可能証明書

・固定資産税納税証明書、不動産登記簿謄本

などを添付して証明します。

 

現実には、(不動産などがある場合を除いて)預金残高証明書が最も楽で確実です。

 

融資可能証明書は、まだ融資を実行していない段階で、融資を保証するようなものですから、

銀行がなかなか出してくれない可能性があり、難易度が上がります。

 

よほど担保がしっかりしている場合以外は、やはり預金残高で証明したほうが良いでしょう。

そもそも担保となる不動産などがあるなら、そちらで証明すればいいわけですから。

(都道府県によっては、残高証明ではなく、融資可能証明書が必要な場合もあります

事前に必ずご確認下さい。)

 

ちなみに、ここでは一般建設業許可の場合でお話しましたが、

3000万円以上の工事を請け負えるようになる特定建設業許可の場合は、

純資産も4000万円以上(3000万円ではありません)必要になり、

資本金が額や欠損比率・流動比率など要件は細かくなります。