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(15)要件②専任技術者

では「ヒトの要件」の二つ目、専任技術者についての解説です。

 

Q.専任技術者って何?

 

手引を見ると、その営業所に常勤して専ら職務に従事することを要する者などと書かれています。

なにやらよく分からないので、もうちょっと詳しく説明しましょう。

 

「専ら職務に従事」の「職務」とは、請け負った工事について具体的にどのような工事をするかを考え、

発注者へ技術的な説明をし、見積書を作成、契約の締結するといった仕事をいいます。

 

したがって、工事現場には出ずに、営業所の中で技術的な司令塔的な役割を果たします。

いわゆる現場監督とは違いますのでご注意下さい。

 

経営管理責任者(経管)が、経営上の数字についての責任を負うのに対し、

専任技術者は、工事の技術的な面の責任を負う点で、会社の両輪にあたる人になります。

 

なお、営業所が複数ある場合、常勤できる者を各一人ずつ置かなければなりません。

他の会社はもちろん、同じ会社内であっても他の営業所の掛け持ちも許されません。

工事の説明や契約といった重要なことを担当するわけですから当然ですね。

 

なお、経営業務の管理責任者と専任技術者は要件を充たしていれば兼任することが可能です。

 


 

Q.専任技術者って誰でもなれるの?

 

経管と同様、大きな工事の技術上の責任を負うわけですから誰でもいいわけではありません。

専任技術者になる人は、次の3つの要件のうち、

いずれか一つをクリアしている必要があります。

(ここでは混乱しないように一般建設業許可のケースで説明します)

 

①一定の国家資格を持っている

②10年以上の実務経験がある

③一定の学歴と3年(または5年)以上の実務経験がある

 

それでは具体的に説明します。

 

①一定の国家資格を持っている

 

もし国家資格を持っていれば、証明が1番簡単です。

国家資格といってもなんでもいいわけではなく、

当然、許可を取る業種に関係するものに限られます。

 

例えば屋根工事の場合ですと、

一級建築施工管理技士

二級建築施工管理技士(仕上げのみ)

一級建築士

二級建築士

職業能力開発促進法の技能検定(板金・瓦葺・スレート施工など)

などです。

工事ごとの細かい資格については、手引き等でご確認下さい。

 

②一定の学歴と3年(または5年)以上の実務経験がある

 

資格がなくても、学歴と経験があれば認められる可能性があります。

学歴と言っても工事に関係する学校(学科)でなければなりません。

 

例えば、電気工事であれば、電気工学又は電気通信工学に関する学科の卒業者になります。

実務経験の年数については、大学・短大・高等専門学校卒の場合は3年、高校卒の場合は5年です。

工事ごとに必要な学歴の詳細は、手引き等でご確認下さい。

 

③10年以上の実務経験がある

 

資格も学歴もない場合でも、実務経験があれば認められる可能性があります。

この場合の「実務」とは、許可を取ろうとする業種と同じ業種でなければなりません。

 

そして「経験」については、

・その工事の施工の指揮・監督をしていた

・その工事の施工に携わっていた

などの経験が求められます。

単なる雑務や事務では認められません。

その工事のスペシャリストでないと責任者は務まりませんからね。

年数については、見習いの期間を含めてもOKです。

 

国家資格がない場合に使える便利な要件ですが、証明するのはかなり骨が折れます。

許可業者に在籍していたのでしたら比較的簡単ですが、

許可を受けていない業者での実務経験を証明する場合には、

・会社が実際に工事をしていたことを証明する10年分の資料(契約書・注文書など)

・10年間在籍していたことを証明する資料(厚生年金の記録など)

 (同じ会社で10年間でなくても構いません)

を揃えなければなりません。

10年分の資料ですから、すでに紛失している可能性もあります。

 

仮に資料がすべて揃わなくても、組み合わせなどで証明できる場合がありますので、

どうにも行き詰まったら、諦めずに専門の行政書士にご相談下さい。