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(2)合同会社という選択

では、株式会社と合同会社のどちらを選ぶべきなのでしょうか。

これは、どちらもメリット・デメリットがあるので、よく理解した上で、

ご自身が作りたい会社の内容に応じて選ぶと良いでしょう。

 

 

株式会社との違い

 

まずはそれぞれの違いをご説明します。

前回書いた通り、株式会社も合同会社も、出資した限度でのみ責任を負う「有限責任(正確には間接有限責任)」です。

この点に違いはありません。

 

 

①ネームバリューの違い

 

株式会社のメリットは、何と言っても社会的認知度(イメージ)が高いという点にあるでしょう。

逆に、合同会社は社会的な認知度はやや低いと言えます。

 

ただ、実は皆さんがよくご存知の企業の中にも合同会社はあります。

そうあのApple社の日本法人が合同会社だということは意外と知られていません。

まあApple社ほどの有名企業ならネームバリューを気にする必要もないですし、

それ以上に合同会社のメリットが大きいのでしょう。

 

 

②肩書の違い

 

また、合同会社の場合、「代表取締役」を名乗ることは出来ません。

取締役という機関が持分会社にはないからです。

したがって名刺やホームページには「代表社員」と表記するしかなく、

持分会社の知識がない人には代表者だと思ってもらえないというリスクがあります。

 

 

③議決権の違い

 

これも株式会社との大きな違いです。

株式会社の場合は、株主総会の議決権、つまり投票できる票の数は「出資比率」によって決まります。

例えば1000万円出資した人と100万円出資した人では、発言権も10倍になるというわけです。

 

これに対し、合同会社では、社員の出資比率に関係なく、一人1議決権となります。

1000万円出した人も100万円出した人も、発言権は一緒です。

これを公平と見るかどうかで、合同会社を選ぶかどうかの分かれ目になるかもしれません。

 

これは株式会社が「カネ」を基準に考えるのに対し、持分会社が「ヒト」を基準とする会社法制度の考え方によるものです。

その「ヒト」の能力が重要なのであって、いくらカネを出したかはさほど重要ではないという思想なのです。

 

ただ、定款で一人1人議決権の定めを変更することは可能ですし、

出資額を同一額に揃えるなどすれば、実質上の問題はなかろうかと思います。

 

 

④株式公開の違い

 

将来的に株式を公開して広く出資者を募りたいと思った場合、合同会社はこの手段を選べません。

合同会社は「非公開会社」にしかなれません。

非公開会社とは、株式を売るときに会社の承認が必要という決まりのある会社のことです。

(これを「譲渡制限の定め」といいます)

 

非公開会社であっても、株をまったく売れないというわけではありません。

公開会社(上場会社)になれば、承認なしに売り買いが自由にできるという意味です。

ただ、一度合同会社を選んでも、将来的に会社が大きくなって株式公開が視野に入った段階で、

株式会社に変更することは可能ですので、大きなデメリットは言えないかもしれません。

 

次回は合同会社の具体的なメリットについて書きたいと思います。